プール付き民泊運営で成功するには?デメリットと対策、許可などを解説

プール付き民泊は、他の施設と差別化しやすく、宿泊単価アップも期待できるのが魅力です。
一方で、維持管理費や事故、騒音など、通常の民泊にはない運営時の注意点もあります。
本記事では、プール付き民泊運営のメリットとデメリット、必要な許可・届出、成功させるためのポイントまでわかりやすく解説します。
これからプール付き民泊を始めたい方や、運営方法を見直したい方はぜひ参考にしてください。
目次
プール付き民泊運営のメリット

プール付き民泊には、一般的な民泊にはない集客面の強みがあります。
主なメリットを見ていきましょう。
「プール付き」で検索するゲストにも訴求できます。
プールを中心にBBQやテラスなどを組み合わせれば、リゾートヴィラのような滞在型の宿として魅力を高められます。
特に、大人数で楽しめる規模のプールがあると、予約の決め手になりやすくなります。
ライトアップやデッキチェアなどを組み合わせれば、より見栄えのする写真を掲載しやすくなります。
プール付き民泊運営のデメリットと対策

一方で、プール付き民泊の運営には、通常の民泊にはない維持費や管理の手間、事故リスクなどがあります。
プール付き民泊を運営するなら、こうしたデメリットを考慮して、「本当に運営できるか」を判断することが大切です。
ここでは、プール付き民泊運営で押さえておきたい5つのデメリットと対策を紹介します。
維持管理費が想定よりもかかる
プール付き民泊を運営するうえで、まず考えたいのが維持管理費です。
なかでも気になるのが水道代です。
プールが大きくなるほど必要な水量も増えるため、特に水道料金が高い地域では負担が大きくなります。
一般的なプールでは、上水道を入れたあと、循環ろ過設備を使って水をろ過しながら再利用します。
ただし、一度水を張ったら終わりではありません。
蒸発した分は、その都度、補充する必要があります。
また、山間部の貸別荘などでは、井戸水や地下水を利用するケースもあります。
ただし、その場合も水質に応じたろ過や消毒が欠かせません。
さらに、プール付き民泊の運営では、次のような維持管理費もかかります。
・塩素剤などの薬剤費
・清掃費
屋外プールは夏季利用が中心ですが、その中でも利用できる期間を短めに設定する方法もあります。
例えば、6〜9月いっぱい稼働させるのではなく、気温が高く利用ニーズが高い7〜8月に限定するといった考え方です。
稼働期間を短くすれば、維持管理費が抑えやすくなります。
設備の維持・交換の負担がある
プール付き民泊の運営では、プール本体だけでなく、さまざまな付帯設備が必要です。
具体的には、次のようなものがあります。
・給排水設備
・洗浄設備
・量水器
・消毒設備
・ポンプや配管類
こうした設備は、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。
使用状況や劣化の程度によっては、修理や部品交換、設備そのものの交換が必要になることもあります。
プール付き民泊を購入する場合や、新たにプールを設置する場合は、施工業者や設備業者に、メンテナンス費や修理・交換費用の目安を確認しておきましょう。
水質管理の負担がある

プール付き民泊を安全に運営するためには、水質管理も欠かせません。
弊社で運営している貸別荘「COCO VILLA 沖縄今帰仁」では、毎日プールの水質管理を行なっております。
プールでは、塩素剤などを使って水を消毒し、適切な水質を保つ必要があります。
ただ薬剤を入れればいいわけではなく、利用人数や天候などによって必要な管理方法も変わります。
また、プールの衛生基準や管理方法は、自治体の条例や要綱などで定められている場合があります。
プール付き民泊を運営する際は、こうしたルールを確認し、基準に沿って適切に管理することが大切です。
プール付き民泊の運営では、安全な水質を維持できる管理体制を整えることが大切です。
水質管理に不安がある場合は、プール管理の知識を持った人材を配置するか、プール付き宿泊施設の管理経験がある業者への委託を検討するといいでしょう。
また、薬剤については、使用量はもちろん、保管場所や取り扱い方法までルール化しておく必要があります。
転倒や溺水事故の危険性がある
プール付き民泊運営で特に注意したいのが、ゲストの事故です。
プールでは溺水事故だけでなく、排水口に吸い込まれたり、濡れたプールサイドで足を滑らせて転倒する事故も起こる可能性があります。
特に小さな子供が利用する場合は、より慎重な安全対策が求められます。
万が一、設備の不備や安全管理上の問題が原因で事故につながれば、民泊オーナーや管理者が損害賠償責任を問われる可能性もあります。
プールの安全管理については、文部科学省と国土交通省がまとめた「プールの安全標準指針」が参考になります。
これは、学校や社会体育施設、都市公園内のプールなどを主な対象とした指針ですが、民泊のプールでも参考になる内容です。
例えば、次のような対策が考えられます。
・AEDを設置する
・医療機関、消防署、警察署などの緊急連絡先一覧を用意する
・プール利用時のルールを看板でわかりやすく伝える
・排水口のふたをネジやボルトなどで確実に固定する
・プールサイドを滑りにくい仕上げにする
特に、子供連れの利用が多い民泊では、「保護者同伴で利用する」「子供だけでプールに入らない」など、利用ルールを明確にしておくといいでしょう。
騒音トラブルが起こりやすい
屋外プール付きの民泊を運営する場合は、近隣への騒音にも注意が必要です。
屋外は室内よりも音が周囲へ伝わりやすく、住宅地にある民泊では特にトラブルへ発展する可能性があります。
別荘地であっても、隣の建物との距離が近い場合は油断できません。
プールで発生する音は、ゲストの歓声や話し声だけではありません。
飛び込んだときの水音、水面をたたく音、音楽、ポンプやモーターの振動音など、さまざまな音が周囲へ届くことがあります。
昼間なら気にならない音でも、早朝や夜間になると周辺住民の大きなストレスになりかねません。
「プールの利用は○時〜○時まで」といったルールを決め、早朝や夜間の利用を制限しましょう。
予約ページやハウスルールだけでなく、現地にもわかりやすく掲示しておくと、ゲストに意識してもらいやすくなります。
「気になることがあれば、お気軽に連絡してください」と伝えておけば、小さな問題の段階で対応しやすくなります。
プール付き民泊運営に許可や届出は必要?

プールの営業・管理について、全国一律に規制する法律はありません。
その代わり、自治体によっては条例や指針などを定め、プールの構造・設備・維持管理などについてルールを設けています。
そのため、プール付き民泊を運営する際に「許可や届出が必要かどうか」は、施設のある自治体やプールの規模などによって異なります。
例えば、東京都のプール等取締条例が適用される市町村(八王子市・町田市を除く)では、容量50立方メートル以上の貯水槽を設け、公衆に水泳または水浴をさせる施設を「プール」と定義しており、原則として、経営には許可が必要です。
一方、容量50立方メートル未満の貯水槽を設け、公衆に水泳または水浴をさせる施設は「小規模プール」とされ、許可対象となるプールとは扱いが異なります。
ただし、構造や維持管理については、条例で定める基準に適合させるよう努めることとされています。
出典|東京都保健医療局「プール」・「小規模プールの衛生と安全管理について」
プール付き民泊運営の成功ポイント

プールを設置しただけで、予約が増えるとは限りません。
プール付き民泊の運営を成功させるには、誰にどんな価値を提供するのかを明確にし、プールの魅力を宿泊単価や集客につなげることなどが大切です。
事前に収支シミュレーションを行う
プール付き民泊を運営する場合、一般的な民泊よりもコストがかかります。
「プールがあれば儲かりそう」と感覚だけで判断せず、次のような数字を整理しましょう。
・年間の維持管理費
・宿泊料金に上乗せできそうな金額
・夏季とオフシーズンの想定稼働率
・投資額を回収するまでの期間
これらを把握したうえで、プールを導入しても採算が取れるのか、収益面でプラスになるのかを判断することが大事です。
プールの付加価値を宿泊料金に反映する
プール付き民泊の運営では維持費がかかるため、その付加価値を宿泊料金にきちんと反映することも重要です。
特に夏休みや連休など需要が高まる時期は、周辺施設の料金や予約状況を見ながら価格を調整するといいでしょう。
ターゲットとコンセプトを明確にする
「プール付き」という特徴だけでは、どのようなゲストに選ばれたいのかは伝わりません。
一例として、ファミリー向けなら浅めのプールや広いリビング、カップルや若いグループ向けなら照明やデッキチェア、写真映えする空間などが魅力になります。
例えば、リゾートヴィラのような非日常感を打ち出すのも1つの方法です。
写真や予約ページで魅力を伝える
民泊が魅力的なプールを備えていても、予約サイトの写真で良さが伝わらなければ集客にはつながりません。
プールだけでなく、建物やテラス、デッキチェアまで含めて撮影し、「ここで過ごしてみたい」と感じてもらえる写真を意識しましょう。
また、予約ページには次のような情報を記載しておくと、宿泊前のイメージと実際の設備とのギャップを防ぎやすくなります。
・水深
・利用可能期間
・利用時間
「& やど管理」では、プロのカメラマンが現地で撮影を行い、施設の魅力をアピールします。

プールを「滞在体験」としてPRする
ゲストにとって、プールは泳ぐためだけの設備ではありません。
デッキチェアを置いたり、BBQスペースやテラスとつなげたりすれば、滞在中の楽しみ方が広がります。
夜間にライトアップすれば、昼とは違った雰囲気も演出できます。
そこでどのように過ごせるのかまで、宿泊予約サイトなどで伝えることが大切です。
プール付き民泊運営に関するよくある質問

Q. プール付き民泊のオフシーズン対策は?
そのため、プールを使えない季節にも「泊まりたい」と思ってもらえる理由をつくっておきましょう。
例えば、サウナや温泉、グランピング、愛犬向け設備、屋内シアターなどを組み合わせる方法があります。
夏はプール、秋はグランピング、冬はサウナというように、季節ごとの楽しみ方を用意できれば、年間の稼働率を安定させやすくなります。
「夏以外に何を目的に泊まってもらうか」まで考えておくことが、プール付き民泊を安定して運営するポイントです。
Q. プール付き民泊には保険が必要ですか?
具体的には、設備や管理上の不備によってゲストがけがをし、オーナー側が損害賠償責任を負うケースがあります。
こうした事故は、施設賠償責任保険などで補償される場合があります。
ただし、民泊向け保険に加入していても、プールでの事故が必ず補償されるとは限りません。
加入前に、「プール利用中の事故も補償対象か」を保険会社や代理店に確認しておきましょう。
プール付き民泊の運営と管理は、「& やど管理」へ

プール付き民泊は、集客力や宿泊単価を高めやすい一方、維持管理や安全対策、水質管理など、通常の民泊以上に運営の手間がかかります。
安定して運営するには、プールだけでなく、予約管理や清掃、ゲスト対応まで含めた体制づくりが大切です。
「& やど管理」では、別荘や民泊の運営・管理をサポートしています。
プール付き民泊の運営を検討している方や、管理の負担を減らしたい方は、お気軽にご相談ください。
